良い人って?

民生委員の女性が、一人暮らしのお年寄りの貯金を引き出した窃盗容疑で逮捕された。しかも、そのお年寄りを殺害した可能性さえあると言う。最近、悪徳リフォーム業者やオレオレ詐欺など善意を装った詐欺事件が多いが、民生委員による事件は、より深刻である。
民生委員と言うのは、市町村によって選任され、県知事より委託を受けて地域のお年寄りや障害者などのために働くボランティアで、人格者が選ばれることになっている。本来、弱者を助けてくれ、絶対に悪い事はしないはずの人なのである。ボランティアではないが、ヘルパーさん も同様である。自分では何もできない、理解できないお年寄りを助け、守る立場の人たちである。だからこそ、一人暮らしの家の中にも自由に入れ、時にはお金の管理や貯金の引き出しなどもお願いできる訳である。逆に言えば、民生委員やヘルパーさんを家に入れなかったら何もしてもらえないし、何の役にも立たないのである。
大体、詐欺師は、普通の人よりも親切で、感じが良く、いかにも良い人そうに見えるからこそ、皆騙されるのである。最初から悪そうだったり、胡散臭そうならば誰も引っ掛からない。
人を信じないことを教えるようで悲しいことではあるが、子供達には、知らない人に声を掛けられても絶対付いて行くなと教えることはできるが、民生委員やヘルパーさんが騙したり、暴力、虐待、殺人などを犯すとすれば、これはもう防ぎようがないのである。
介護施設の職員による認知症老人への虐待なども殺人にまで発展すれば発覚するが、日常的なちょっとした苛め程度では取り上げられることもない。医者、警察官、牧師など、本来信ずるべき人が犯罪者になった時、被害者には防ぎようがないのである。
唯一、防ぐ方法は、一対一の関係にしないことである。即ち、医者には看護婦が付いているように他人の目が届くようにすることである。しかし、民生委員にしろ、ヘルパーさんにしろ、二人一組で行動させることは経済的にも、人員的にも不可能なのであろう。市の職員やケアマネジャーなどが、抜き打ち的に様子を見に行くことくらいしかないかも知れない。
いずれにしても、本来、絶対悪いことはしない人が引き起こした事件は、大きな問題を孕んでいるように思われる。
詐欺師入門―騙しの天才たち その華麗なる手口

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